『プロメア』の応炎上映は応'炎'上映なの?応'炎上'映なの?
応炎炎上上映!!
前ブログの続編です。ネタバレ前提で話を進めていきます。ほとんど日記に近いメモだよ。ていうか他人が言ってたことをメモしてるだけ。7/2川崎チネチッタでの話。
528席+車椅子席のシアタールーム、ほとんど埋まるんだ?!すげえ!!!
座席数は座席予約のスクショで頑張って数えた。褒めてほしい。多分検索したら出てくる。レミーさんへ、非効率な奴は嫌いですか?「隊長はどう思いますか?」あッはぐらかされた。好き。
『プロメア』のオタク、ものすごく礼儀が正しい。
いい場面くるとすぐみんな口を揃えて「ありがとう」って言うし、返事求められる場面での威勢のいい「は〜い!!!」は最高だし、制作側へのリスペクト込み込みでクレジットの名前叫んでいくし、大好きだ。
ただしジジィだけは許さない!ジジィ!!!!!って叫びまくった。さてはジジィ、登場回数多いな?
上映終了後に「オタクのみんなお疲れ様」コール始まってたの笑ったし「明日もお仕事学校頑張ろう」「はーい!!!!」の労いコールも最高だった。
アイドルオタク砂漠で育ってきたけど、あそこはやっぱり殺伐としてるわ。『プロメア』オタク並みの潤いが必要。
あと前の方の席の方がその隣の方か誰かに「Twitter教えてください!」って半ば叫んでたの思わず笑っちゃった。オタクの現場きっかけTwitter相互フォロー、映画館では流石に初めて見たよ。
場面切り替えのとき「一方その頃!」って叫んだオタク誰?大好きですTwitter教えてください!!!!!
あとペンライト捌きが美しい。
オタク is beautiful。マジで。
訓練されたオタク〜とかではなく本能がままにペンライトを振りさえすれば、あら不思議大変美しい世界が出来上がっちゃう。美しい世界創造しちゃうオタクたち、本当好きだよ。(急に文体がギャル)
松ぼっくりインターネットに全部記憶残しておいた博士のシーン、一番面白かったな。
「微妙な距離感!」「かわいい!」「かわいい!」「かわいい!」
ガロアイナリオの並びを前に語彙は消え失せるのだ!
あのガラス張り円柱を通ってる球体エレベーターに3人が乗ってるシーンで「インスタ映え!」と叫んだオタクがいる。そう叫ばれたオタク様がいらっしゃる。あなたが今宵のMVPだ!!!!!!!!ラブ。
ガロ・ティモスくんが映るたびに「顔がいい…」って言っていたオタク、私含め100人はいましたね。顔がいいんだもん…。
もはやリオくんは顔が良すぎて全員声出てなかった。
映画始まる前にルチアが滅殺開墾ビームの練習付き合ってくれたのも好き好き開墾ビーム撃ちたくなる。それで思い出したけど上映前の広告タイムでFree!の予告流れたとき奇声を発してしまい申し訳ありませんでした。橘真琴くんの僧帽筋は正義。でもクレイ・フォーサイトさんの上腕三頭筋もそれはそれは素晴らしかったよ。そしてクレイ・フォーサイトさんいつもニコニコしてくれてありがとう。「開眼!」が100倍楽しかった。
あと映画館の横のクラブチッタで韓国ガールズグループOH MY GIRL(通称おまごる)がライブをやっていたらしく、公式グッズを持ったオタクたちがたくさんいたため
おまごるのユニットグループの神曲《バナナアレルギーおさる》を歌って踊るガロ・ティモスくんを想像してしまいました。めっちゃ馬鹿だ!!
語彙力に火ついてないから消さないでよこの火消し馬鹿!
「人生」に「プロメア」とルビを振っていく人生
映画『プロメア』。
傑作。
初めて書くブログをこれで終わらせたい衝動の火を…
消す!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
初めまして、上海ベイビーです。Kpop、ジャニーズ、映画、ドラマ、サバイバル番組、漫画、アニメ、小説…オタク以外お断りマンションの擬人化とでも言いましょうか…用法用量守れず常にハイ、単純にナチュラルハイ、上海ベイビーです。いつでもTwitterにいます。
挨拶終わり!敬語終わり!いや感情のボルテージ壊されちゃったから敬語とタメ語混ざってしまう!小学生のとき作文大好きだった自分が「敬体常体の揺れは心の乱れ!」とビンタしにタイムマシーン乗ってやってきてしまう!上海ベイビー(児童)さん、どうか許してくれ!上海ベイビー(成人)は本当に心が乱れているのだから!
私のTLのオタクたちはほとんどKpopオタクで、そして大半がKpopだけでは終わらない…ジャンル掛け持ちオタク、通称「クソかけも」だ。オタクってなんでこんな口悪いの?'クソ'別にいらないでしょ…。まあ何しろ沼と沼は奥底で繋がっているのだ。クソかけもになってしまうのも仕方がない。クソかけもたちは毎日沼と沼と沼と沼(以下'沼と'がn回続く)を自由に行き来して幸せを更新している。
そんなこんなで、私はフォロワーに映画漫画美術展なんでも勧められて(受け身)勧められる(可能)環境でメンヘラソサエティNIPPONを生きてます!フォロワーありがとう!あ、上海ベイビーは上海じゃなくてメンヘラソサエティNIPPONに住んでるので、そこんとこよろしく。
本題!
ここ1ヶ月、TLでオタクたちが映画『プロメア』を巡りざわついていた。そしてすごい勢いで映画『プロメア』を勧められた。だから観ただけなのだ、私は。
ネットでチケット買って、ジンジャエールMサイズ買って、カウンターに炭酸ちょっとこぼして、スタッフさんに謝って、席に座っただけで、私の人生は完成してしまった。『プロメア』は、私の人生に蓋をした。
嗚呼!!!
私の20年来の拙い人生は、『プロメア』に出会ったとき全力で楽しめるようプログラミングされた、伏線の海だったのだ!!!!!!!!
(以下、『プロメア』のネタバレが続くので、駄目な方はお帰りください。またね。観たらまた読みに来てね。あと台詞うろ覚えです。上海・記憶力ダメ・ベイビーを嫌いにならないでほしい。)
(それと、プロメアと私の人生を語るにあたって以下に挙げる作品のネタバレがあります。履修予定でネタバレ気にしちゃうって人は控えてくれたまえ。シュガシュガルーン/しゅごキャラ!/ふたりはプリキュア)
怒涛の展開、張り巡らされた伏線、演出のきめ細かさ、スクリーンの向こう側とこちら側を行き来する'熱'。観客から'共感'を引き出す作品は数知れないが、これほど観客を'共鳴'させる作品は、果たしていくつあるのか。感情も、体も、すべてを揺さぶられる。炎の揺らめきとともに。
「リオも、地球も、あんたも救う」
ただただ興奮した。なんだよこの台詞!なんだよあの手のポーズ!こっちはただの観客なんだ!こんな座り心地のいい椅子と味の薄くなったジンジャエール(映画にのめり込みすぎて存在を忘れてた)片手に君たちの物語を観てるだけなのに!こっちまで火をつけられちまったよ!アツい!この体験はアツい!!!『プロメア』は物語であり一種の体験だ。世界一の火消し馬鹿が炎を灯す天才でもある様を、走り冷やしてときには考え、追っていく体験なのだ。ていうかこのブログ書くとき'火をつける'がダブルミーニングになってしまうの面倒臭い!!!!意味汲んでくれ!!!丸投げベイビー
ガロは最初、「ピザ焼いてたバーニッシュの奴はともかくあの店長は悪くない」「バーニッシュでも飯食うんだな」など、バーニッシュに対して偏見のある発言をしていた。しかしながら、リオに諭されて(?)ガロは考えを改め、そして彼自身の目で、耳で、筋肉で、真実を確かめにいく。
どんな人にも差別感情はあるし、人は得てして差別感情に無自覚だ。無自覚のまま誰かを傷つける。無自覚は過ちではない。しかし、それは罪になりうる。何かのきっかけでそれを自覚し、見つめ直し、問いただすことで、差別される側の感情を一瞬でも感じ取れるかもしれない。
クレイを含め全てのキャラクターが'自分が見つけ出した正義'に向きあい、その過程で他者との対立が生まれる様子は、完全に社会の縮図だ。歴史的にも、現代においても、強いては我々の日常の一端でも見られる光景だろう。
生い立ち、与えられたもの、立場…千差万別のそれを元に構成された人の色眼鏡を通して見られた世界は、n人いればn通りのバージョンで動き出す。人々は自分のバージョンの世界に自らの使命を見出して、それを正義と見なす。特定の他者を切り捨てた正義は迫害に姿を変え、やがて悲劇の幕開けを告げる。
ガロとリオは悲劇を繰り返さない!
でも、ガロがマイノリティーの視点を知らなければ、ガロが人の一言で考えを変えるような人じゃなければ(貶してんの?)、悲劇は始まってしまうのだ。映画作品の時間制約上時の流れが体感と合わずガロの意見はブレブレだなと思ってしまう(貶してるね?)かもしれないが、その正義の方向転換の素早さ、猪突猛進さには惚れ惚れしてしまう。
でも多分、それは彼の正義が正しい方向に向かっているから…。
正しいか正しくないか、ある側面では正しいかもしれない、その全ては主観で、主観だからこそ他人を知りたくなるし、他人は他人のままでいてほしいし、自分が抱える全ての矛盾を前にして、ただ何も考えず大の字で寝たい、と怠惰になってしまう。私は頑固で、自分がマイノリティー側にいる経験を中心にすることでしか他の差別感情に触れられないけど、何十年何百年かけてでも(死にたくない)自分の正義は、使命は、と問い詰めていきたいと思う。
兎にも角にもガロとリオの出会いに乾杯!!!!!!プロメアが消えても残るであろう差別をはね除けようとしてくれるガロ!!!!好きだ!!!!!!!!!
「リオも、地球も、あんたも救う」
バーニッシュと、地球と、クレイ。
この三者は、それぞれモチーフで表されている。
バーニッシュのモチーフが三角なのは、冒頭数分でわかるだろう。(急に説明が雑)
地球、これに関してはデウス・プロメス博士が語る過去と未来の真実に換言できるだろう。この作品の冒頭部分から'頭冷やす場所'の真相を目撃するまで、光の玉ですら丸を用いて表さなかったのに、それを理解し松ぼっくりモンスター…失礼いたしましたプロメス博士の意思を引き継いだコンピューターに出会ってから、丸のモチーフがぼろぼろ出てくる。あのドーム型の建物、スポットライト、スクリーンなど、あの空間ではほとんど全てのものが丸い。そして地球のマグマとプロメアの関係の説明で、観客は気付いてしまう。そうか!地球は!丸かった!!!ガリレオの気持ちもガガーリンの気持ちも手に取るようにわかってしまう。『プロメア』、もはや怖い。
では、クレイ・フォーサイトは?
フォーサイト財団に関わる全て、もちろんバーニングレスキューも含むほとんど全てのシーンで、四角いモチーフが意識的に使われていたように思う。先述の光の玉も四角。バーニングレスキューのスクリーンも財団のスクリーンも、あの変な建物も、パルナッソス号のやばいエスカレーターも、カクカクしている。エリスの顔にかかる影に至っては階段型だ。カクカクしすぎ!おもしろ!
パルナッソス号の司令室や、ワープエンジンの中核に見られる四角、もとい菱形は、三角を2つ組み合わせることで形作られる。バーニッシュの存在がワープに必要なことに加え、クレイの秘密を伝えてくれる極太な伏線…!何それ超興奮するんですけど!!!
ここで問題。みなさん、この映画がどう始まるか覚えておいでですか?大抵の映画は制作会社や配給会社のロゴから始まりますよね。『プロメア』は、TOHO animationのロゴで始まりました。TOHO animationのロゴは、丸。黒中心に、さまざまな色が織り合わさった丸。この映画は丸で始まり、丸をキーモチーフにもってきている。ガロとリオの力が合わさってボロボロになったワープエンジンの中核は、菱形から球体へと姿を変える。縦と横を掛ければ面積が、更に高さを掛ければ体積が計算通り求まったクレイの人生の中で、唯一計算通り行かなかったガロ。永遠に続く無理数、それすなわち円周率の要素を、丸になっていく素質を、ガロはもともと持ち合わせていたのかもしれない。地球は丸い。そして、世界は丸い。円周率は無理数で、永遠に続く。まだ終わりを見せない世界に終わりを告げるのはいささか早い。地球だって'光年'で測られる時空に存在している。丸を埋めるために、三角も四角もそのほかも、努力し続けなければならない。
「努力」
冒頭、30年前にバーニッシュが出現したシーンで、ニュースキャスターが口にする言葉である。30年前でも、今でも、引き続き努力が必要だ。努力。個人的に大嫌いな言葉である。聞いただけで1ミクロンあったやる気も削がれ、熱気に当てられヘトヘトになってしまう。でも、でも、『プロメア』で聞いたこの言葉は不思議と悪い気はしなかった。そのアツさに駆り立てられるほど、結構、心地よかった。
どこに入れていいかわからなかったので好きなシーンの話を始める。唐突。私だってガロみたいに猪突猛進で生きるもんね。
エリスの眼鏡。演出好き冥利に尽きる、眼鏡の描かれ方だった。
それが特に印象的だったのは、大きな窓一面に広がる夕焼けを背景にエリスとアイナが会話するシーン。夕焼けに反射した眼鏡で、奥の瞳が半分しか見えないエリス。アイナを救いたい本心とこの方法が正しいのかという葛藤が、半分しか伺えない目元に見受けられる。
エリスの眼鏡はよく曇る。でも、その奥の瞳は、葛藤しながらも光っている。
夕焼けについて話を広げてみると、エリスアイナ姉妹を前にしたその夕焼けはまるで「終わりの始まり」だった。
それとの対比として、エンドロールの背景色が挙げられる。(いやぁしかしここで曲が切り替わる際に流れる静寂がお見事!)黄色からピンク色に変化していく中かかるSuperflyの《氷に閉じこめて》。「魔法にかかるから まだ愛してもいいかな」「美しき氷の鎧」———。感動しすぎてもはや呆れてくるくらい。この色の変化は晴れた日の夕焼けを思わせる。まだ夜も始まっていないのに、今日の終わりを、そして明日の到来を、高らかに宣言する色。なんだか心寂しいけど、期待を胸に堂々としていられる、そんな色。
色といえば、終盤青く変わった「熱くない」炎の演出も素晴らしかった。本来赤い火よりも青い火の方が温度的に熱いが、『プロメア』では、アツさをもってその熱さが打ち消されている。ねえこれ伝わってる?書いてるうちに頭おかしくなってきた気がする。『プロメア』、シャブである。
そして、『プロメア』は、私が今まで履修してきた作品たちを優しく抱いたのだ。抱いた?うん、抱いた。
テレビに張り付いた幼少期。オールジャンルどんと来い!精神のもと漫画で自分のロッカーを埋めた中高6年間。映画演出についてかじってきた大学生活。
自分に絶望したときに何度も手を差し伸べてくれたセリフ、全て忘れたくない。私の人生を構成する作品たちは、もう、私の一部だ。人生の一部だ。
リオくんが闇堕ちするところは、シュガシュガルーンのバニラが闇堕ちするところと重なる。煮え滾る憎しみの美しいことよ!泣きながら闇に堕ちるなんて…見てるこっちは極楽体験…。(おい)
リオデガロンは、しゅごキャラ!の終盤、主人公の亜夢ちゃんが彼女の4体のしゅごキャラと一気にキャラなりをかますシーンを彷彿とさせた。ハンプティ・ロックにダンプティ・キー…お久しぶり。
ガロデリオンとなるシーンは完全に初代プリキュア。なぎさとほのかだ!!無垢/純粋のイメージが強い白と、悪のイメージが強い黒を、そのイメージと反転させて使うことで、観ている私たちに新しい風を吹き込んでくれた。
黒とピンクを合わせたら相互作用でどちらの色もより可愛く見える。白と水色を合わせたら凛とした強い色になる。キュアブラックとキュアホワイトが、ブーツをぎゅむぎゅむ言わせながら戦っているのを手に汗握って見届けた日曜の朝、あの体験を、鮮明に思い出してしまう。
堺雅人に叱られるのでなんちゃらXの名では呼ばないけど、クレイのメカとリオデガロン/ガロデリオンの対決は、「リオも、地球も、あんたも救う」と意気込むガロと私たち(しれっとプロメポリスの住民になろうとしている上海ベイビー)の努力によって、彼らの黒と白が合わさる形で幕を閉じる。(多分ね。)黒と白、最強のプリキュアマーブルスクリュー!!!!!!マックス!!!!!!マックス!!!!!!!!マックスを超えるマックス!!!!!ハ〜〜〜〜〜〜〜ト!!!!!!!!!!!!!!!!
どんな人でも堪忍袋の尾がぷつんッ!と切れればそりゃあ逆上するし、どんな人にも差別感情はあるし、人は人と出会い視野を広げ対話の中で変わっていくことができる。どれだけ時間がかかろうが、結果がいい方向に進む『プロメア』のような展開もあれば、想像もしなかった下方修正が起きるかもしれない。それでも、どんな時だって努力!努力!再努力!(すみません、Kpopオタクの面が出てしまいました。)
「リオも、地球も、あんたも救う」
炎をつけることで、顔も知らない、顔があるのかもわからない者の声を聞いて、更に仲間たちを守り、
炎を消すことで人々を救い、
そして、炎を灯すことで、誰かを守り、救う。
ガロが見得を切るたびに熱量を上げていかれる作品。
圧倒され、興奮の最中恍惚感を得られた、あの体験を、一生忘れない。
一生忘れないために、またリピートしてきます。(これを書いた次の日に応炎上映に行く人)
P.S.
5800文字超えた…勢い余って思ったよりも強火ブログになってしまったので…
バーニングレスキュー、出動!火消しは任せたぞ!